
子供が口呼吸でお口ポカンになっている場合、口呼吸の癖はどのようにして治せば良いのでしょうか?舌の正しい使い方や、顎や歯に影響がある癖についてもご説明します。
目次
子供の歯並びの問題は6歳までにほぼ決まる
顔の骨は6歳までに80%の成長を終えるといわれます。つまり6歳までが、歯並びを整える上では重要な時期になります。
子供の歯並びが整うかどうかを決定するのはお口の中の状態だけでなく、食事や生活習慣も密接に関係していますので、親御さんは注意が必要です。
お口ポカンの癖は直しましょう
口を閉じると周辺の筋肉に力が入り、前歯を適切な力で押すことで、前歯は正しい角度を保つことが出来ます。ところが子供がお口ポカンになり口がいつも開いてしまっていると、、前歯が前方に傾いて出っ歯になる傾向があります。
いつも口を開いていることで、口の周辺の筋肉の力が弱くなり、ますます口を開いたままの状態になります。鼻が悪いために口呼吸になっている場合もあります。
舌の正しい使い方とは?
口呼吸によりいつも口を開けている癖がある場合、開咬という不正咬合になることがあります。開咬は奥歯を噛んだ時に前歯の上下が噛み合わない状態になります。
開咬になると食事の際に食べ物を舌で前歯の裏側に押しつけたり、舌で押し出すような食べ方になりがちです。このような食べ方をしていると開咬は悪化しますし、開咬と同時に出っ歯や受け口が起こったりすることもあります。
舌が正しい位置になく低い位置になってしまっている低位舌という状態や、舌を上下の歯の隙間から出し入れするような癖がある場合も、不正咬合の原因となります。
舌はいつも上顎に沿わせるようにつけておき、歯を押したりしないようにしなければなりません。
うつぶせ寝や頬杖は顎や歯並びに影響する
うつぶせ寝や頬杖をつくのが習慣になっていると、顎や歯に力が加わるために骨格は簡単に動いてしまいます。特にうつぶせ寝や頬杖は顔の歪みや受け口、出っ歯の原因になりますので、頻繁に行わないように注意しましょう。
猫背は歯並びに影響する
姿勢が悪くて猫背になっている場合、首や腰などにも影響があるといわれます。
姿勢が悪い影響で前屈みで頭が前傾した状態が続くと、深い呼吸がしにくいので、自然に上顎を前に突き出す形になります。
その結果、頭のバランスをとるために下顎が後退するようになり、下顎の発育が抑制されて歯列不正が起こってしまいます。
指しゃぶり、爪噛みも不正咬合の原因になる
前歯で指や舌をかむ癖があると、指の分だけ噛み合わせが開いてしまい、開咬になったり、出っ歯になるリスクも高まります。
- 鼻で呼吸しているか
- 唇を閉じているか
- 舌は正しい位置にあるか
- 食事の時によく噛んでいるか
- 猫背になっていないか
しっかりと顎を育てるための食事中の注意
①食事中の姿勢について
・背筋を伸ばす
・食事に集中して落ち着いてよく噛んで食べる
②食事中の飲み物について
・お茶やジュースなどで流し込んで食べるのをやめさせ、しっかり噛んで食べるようにする。
③一口大以上の大きさの料理を食卓に出す
・前歯を使って噛み切る動作を行う
④テレビを見ながら食事するのをやめる
・家族間でコミュニケーションをとる
・テレビに気を取られてしっかり噛まずに飲み込むのを防ぐ
まとめ

歯並びを良くするためには3歳~6歳にしっかりと顎の骨格を育てることが大切です。食育・機能訓練・悪習癖の改善を目指しましょう。