
ホワイトニングで差し歯が白くなるのか、気になる方もおられるでしょう。ホワイトニングで差し歯の色を変えられるのかどうかということを詳しくご紹介いたします。
目次
ホワイトニングとは
まず、ホワイトニングについてご案内いたします。ホワイトニングは、健康増進という目的で治療を行わないため、保険適用外の自費治療です。そのため、料金は自由診療制となり、歯医者さんごとに異なります。ホワイトニングは主に三種類あります。
- ホームホワイトニング
- オフィスホワイトニング
- セルフホワイトニング
ホームホワイトニング
- ホワイトニングをご自宅で行うため、歯科衛生士より指導を受ける
- 歯科医院を受診し、ホワイトニングのために患者様の歯並びのマウスピース(トレー)を作製
- トレーにホワイトニングの薬剤(過酸化尿素)を決められた量通り入れ、一定の時間装着
- オフィスホワイトニングと比べて即効性はない
- 時間をかけて歯の着色汚れを分解し、成分を浸透させるため、白さを長く保つことが可能
オフィスホワイトニング(当院では行っておりません)
- ホワイトニングをクリニックで歯科衛生士が行う施術
- ホワイトニングの薬剤(過酸化水素)を歯に塗り、専用の光を当てて歯を白くする
- 短時間で効果が表れるという特徴がある
- ホームホワイトニングと比較して色戻りが早く起きやすい
セルフホワイトニング(当院では行っておりません)
- ネイルサロンや美容院など無資格なスタッフのもとでご自身で行う
- 酸化チタン・重曹・メタリン酸・炭酸カルシウムなどの薬剤を塗布
- LEDライトを当てられて薬剤をお口からふき取れば終了
- 歯の痛みや違和感があっても有資格者がいないためすぐに治療を行えない
- 他の治療法と比べて安い費用ではあるが、安心できる環境ではないいうリスクがある
- 歯科医師による口腔内の状態を受診する
- 歯科衛生士によるクリーニングを受ける
これらの処置後にホワイトニングを行うと効果を長く保つことができ、ホワイトニングの際に痛みやしみるなどのトラブルが起きる可能性が減ります。
差し歯もホワイトニングで白くなる?
歯の白さや綺麗な歯並びは美しい口元と印象づけるためには大変重要です。ただ、差し歯(被せ物)や詰め物も装着した当初は歯の色を保っていても、食べ物や飲み物など日々の食事やタバコのヤニにより、黄ばみがついてしまいます。
ホワイトニングで差し歯は白くなりません。ホワイトニングの薬剤が効果を発揮するのは、健康な天然歯のみです。神経を抜いてしまった(抜髄)の歯や人工的に作製された詰め物(インレー)や被せもの(クラウン)に対してはホワイトニングを行うことができず、着色汚れが付いたままの状態となります。
小さな詰め物などを専門的に充填(じゅうてん)物・大きく欠けて被せ物をしたり、入れ歯をすることを補綴(ほてつ)物と呼びます。
ホワイトニング以外で差し歯を白くする方法
虫歯や歯周病などで歯を削り、人工的な詰め物や被せ物をした歯のみ白くならないのは嫌だと思われるでしょう。ただし、差し歯の色が浮かないように処置を行うことはできます。
- 差し歯や詰め物以外の歯をホワイトニングで白くする
- 患者様のご希望通りの白さになれば、詰め物や被せ物を新しくする
- 周囲の歯の白さに合わせた人工物を作り替えて装着する
保険適用内の被せものを使用していた方で、保険適用内外問わず作り替えを検討する際には、セラミックがおすすめです。オールセラミックを選択すると、見た目が天然歯と変わらず、前歯に装着しても審美性が高いです。ジルコニアセラミックを選択すると、強度がかかっても割れにくい性質のため、奥歯でも使用が可能です。セラミックは陶器と同じ性質があり、変色を起こさないため、長く白い歯並びを求められる方にはうってつけです。
まとめ
ホワイトニングで歯の色を白く改善されたいと思う方はおられますが、この治療法ができない方もおられます。重度のむし歯や歯周病の方・歯にヒビや割れがある方・妊娠中や授乳中の方・お子様・知覚過敏の方・無カタラーゼ症の方です。ホワイトニングという審美治療が、胎児の発育や授乳にどう影響を与えるのか、安全面に問題はないのかなどわからない点も多いからです。歯の色を白くしたいけど、どのような方法が良いか気になる方は、かかりつけの歯科医院、もしくは審美歯科を行っているクリニックへお気軽にご相談ください。