矯正歯科

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みが少ないの?

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みが少ないの?

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛くないという特徴があります。完全に痛みがないというわけではありませんが、ワイヤー矯正と比べてどの程度痛みが少ないのかと、その理由についてご説明します。

マウスピース矯正の痛みはワイヤー矯正の3分の1程度

マウスピース矯正の痛みはワイヤー矯正の3分の1程度といわれ、ワイヤー矯正に比べるとかなり痛みが軽減されています。とにかく痛いのが嫌だとおっしゃる方は、マウスピース矯正を選択肢にあげてみてはいかがでしょうか。

マウスピース矯正があまり痛くない理由

インビザラインマウスピース インビザライン

ワイヤー矯正と比べてマウスピース矯正があまり痛くない理由は下記のようなものです。

  1. ゆっくりと少しずつ歯を動かす
  2. 口内を傷つけることが少ない

1. ゆっくりと少しずつ歯を動かす

マウスピース矯正はマウスピース1枚あたり歯を最大で0.25mm動かす設計になっています。マウスピースの交換は1週間程度毎に行いますので、1週間かけて歯を最大で0.25mm動かすことになります。

これはマウスピース矯正と比べるとかなりゆっくりとした動きです。歯をゆっくり動かすということは、歯周組織を急激に傷つけることが少ないということで、痛みや炎症を最小限に抑えることが出来ます。

2. 口内を傷つけることが少ない

当院で使用するマウスピース矯正装置はインビザラインです。インビザラインは歯にアタッチメントと呼ばれるレジン(歯科用プラスチック)の小さな出っ張りをつけますが、それも普段はマウスピースで覆われるため、角が当たって痛いということは殆どありません。

また、マウスピースの縁は技工の段階できれいに角が丸くなるように研磨されますので、縁が歯茎に当たっていたいということも滅多に起こりません。

一方、ワイヤー矯正ではそうちが口内の粘膜に当たって口内炎を起こすこともあります。

マウスピース矯正で痛みが出る時

マウスピース矯正で痛みが出るのは、主に以下の2つのタイミングです。

  1. マウスピースを初めてつけた時
  2. 新しいマウスピースにつけかえた時

その理由は以下のようなものです。

1. 現在の歯並びとマウスピースの形が一致していない為

マウスピース矯正は1週間程度かけて歯を最大で0.25mm程度動かして行きます。そのため、交換時のマウスピースの形は、現在の歯並びよりも最大で0.25mm動いた形になっています。この僅かな位置の不一致により、締め付け感や痛みが出る場合があります。

痛みに弱い方で我慢出来ない場合は、最初の2~3日間は痛み止めの薬を服用して下さい。次第に歯が動いてマウスピースの形に近づいていきますので、痛みは数日で和らぎます。

2. 歯が動くときに痛みが出ている

マウスピースを歯につけると、矯正力が働いて歯が動き始めます。歯が動く時には歯と骨の間にある歯根膜と呼ばれるものが伸び縮みしますので、その影響で痛みを感じることがあります。

この場合の痛みは歯が動いている証拠で、矯正治療にはつきものの痛みです。

痛みの感じ方は個人差がありますので、はっきりとした痛みを感じる方がおられるい一方で、歯がうずいたり、何となく違和感がある程度で済む方もおられます。

3. 矯正装置が歯茎に当たっている

ごく稀にマウスピースが頬の内側に当たって痛みが出たり、アタッチメントの出っ張りが唇の裏側に触れて違和感が出る場合があります。

マウスピースの形状で痛みが出ている場合は、担当医にご相談下さい。アタッチメントが粘膜に触れる際の違和感は2日~3日程度で慣れてしまって感じなくなる場合が多いです。

痛みが強い時の対処方法

薬

マウスピースの交換時などで一時的に痛みを感じる場合は、2~3日程度痛み止めを服用して頂くことで解決することが多いです。

痛みがいつまでも続いたり、痛みが出るタイミングではないのに強い痛みを感じる場合は、担当医に連絡し、指示に従うようにしましょう。

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みが少ないのかに関するQ&A

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みが少ないのはなぜですか?

マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みが少ない主な理由は、歯をゆっくりと少しずつ動かすからです。マウスピース矯正では、1枚のマウスピースで最大0.25mm程度歯を動かす設計となっており、これにより歯周組織に急激なストレスがかからず、痛みや炎症が最小限に抑えられます。また、マウスピースの素材が柔らかく、口内を傷つけることが少ないのも痛みが少ない理由の一つです。

マウスピース矯正で痛みが出るのはどのタイミングですか?

マウスピース矯正で痛みが出る主なタイミングは、新しいマウスピースに交換した時と、マウスピースを初めて装着した時です。この時、現在の歯並びとマウスピースの形が完全に一致していないため、僅かな位置の不一致が締め付け感や痛みを引き起こすことがあります。また、歯が動いている時にも歯根膜が伸び縮みするため、痛みを感じることがあります。これらの痛みは一時的なものであり、歯が新しい位置に適応するにつれて徐々に和らいでいきます。

マウスピース矯正の痛みの強さはどの程度ですか?

マウスピース矯正の痛みはワイヤー矯正の約3分の1程度とされています。つまり、比較的軽度の痛みであり、多くの場合、数日間の痛み止めの服用で対処可能です。痛みの感じ方には個人差があるため、中にはほとんど痛みを感じない方もいれば、痛みが強く感じる方もいます。

まとめ

歯のキャラクター

マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて痛みが少ないというメリットがありますが、完全に痛みがないわけではありません。

マウスピースの交換時や、初めての装着時には痛みや違和感が生じることがあります。しかし、その痛みは一時的であり、多くの場合は数日で和らぎます。

痛みが強い場合は、痛み止めの使用や、歯科医への相談が推奨されます。マウスピース矯正は全体的に、ワイヤー矯正に比べて痛みが軽減されるため、快適な矯正治療を求める方にとっては良い選択肢と言えるでしょう。

マウスピース矯正(インビザライン)とワイヤー矯正(固定装置)における痛みの比較に関する研究から、以下の結果が得られています。

1. インビザラインを使用した患者は、固定装置を使用した患者と比較して治療初期の数日間、痛みの程度が低かったことが示されています。この差はその後(最大3ヶ月まで)消失しました。インビザラインの患者は、治療の最初の数日間に固定装置の患者よりも低い痛みのレベルを感じるようですが、その後の期間では差がないことがわかりました。含まれている研究の患者の不正咬合の複雑さは軽度でした 【Cardoso et al., 2020

2. 別の研究では、異なる種類の矯正装置(従来の固定装置、低摩擦の固定装置、舌側装置、アライナー)を使用する患者の痛みと口腔健康関連の生活の質(OHRQoL)を比較しました。治療開始後24~48時間に痛みの最大ピークがありました。舌側装置を使用したグループの患者は、すべての時点で低い痛みレベルを報告し、OHRQoLにおける影響も他のグループと比べて少なかったことがわかりました。アライナー(インビザライン)を使用したグループとの差はわずかでした。この研究は、使用される技術が矯正治療の開始時の患者の痛みと生活の質に影響を与えることを示しています 【Antonio-Zancajo et al., 2020

これらの研究結果から、インビザライン(マウスピース矯正)は、治療の最初の数日間において、伝統的なワイヤー矯正に比べて痛みが少ない傾向があることが分かります。しかしその後の期間においては、痛みのレベルに顕著な違いは見られません。

この記事の監修者
医療法人真摯会 高槻クローバー歯科
院長 髙野 祐

2013年 岡山大学 歯学部卒業。2014年 岡山大学病院臨床研修終了

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高槻クローバー歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック