虫歯

歯はどんな風に虫歯になっていくの?

歯はどんな風に虫歯になっていくの?

虫歯と判断される境目は?

「虫歯です」と「虫歯ではありません」のちょうど境目くらいの場合には、厳密な境界線があるわけではないため、どちらとも言えるケースも存在します。

歯科医師は、治療の対象となる虫歯を、「虫歯」と診断して患者さんにお伝えますが、虫歯の初期状態においては、「虫歯に近い状態」と「健康な歯に近い状態」を行ったり来たり
しており、虫歯とは言い切れない状態が存在します。

虫歯はどうやってできる?

虫歯はミュータンス菌など、虫歯の原因菌と呼ばれる細菌が原因で起こります。

私たちは毎日の歯磨きで、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)をせっせと落としてきれいにしますが、全ての歯垢を落としきれるわけではありません。歯ブラシを使って普通に歯を磨くだけでは、全体の6割の歯垢しか除去出来ていないといわれています。

歯と歯の間や、歯と歯茎の間のくぼみには、落としきれなかった歯垢が残っていて、その中にはミュータンス菌などの細菌が存在しています。これらの菌が食べ物の「糖分」を代謝して「酸」をつくりだし、酸によって歯が溶かされていくのが虫歯です。

ミュータンス菌が作り出す酸で歯が溶ける脱灰(だっかい)=初期の虫歯

脱灰

ミュータンス菌などの悪玉菌は、歯面に強力にくっつく特徴があります。ミュータンス菌が歯の表面で酸を作り出した瞬間に、歯のエナメル質は酸で溶け始め、虫歯が進行していきます。

エナメル質のみが溶ける初期虫歯では、歯垢を取り除いた後の歯は、白く濁ったように見えます。なぜ白く見えるのかというと、エナメル質の無機質の結晶構造が、酸で溶かされて変化するためです。これを「脱灰(だっかい)」と呼びます。

この初期の虫歯の段階では、まだ歯を削る必要はありません。

脱灰と再石灰化のバランスで虫歯になるかならないかが決まる

脱灰と再石灰化

歯磨き剤のCMなどで「再石灰化」という言葉を聞いたことがあると思いますが、脱灰している段階なら、再石灰化というエナメル質の再生が期待出来ます。つまり、虫歯を未然に防いだ状態になります。

エナメル質の表面では、「脱灰」と「再石灰化」というカルシウムやリンなどの科学的なイオンのやりとりが、唾液中で常に生じています。このバランスが、脱灰に傾いている時間が長いと、虫歯が進行してしまい、再石灰化が起こると虫歯にならずに済むというわけです。

歯の表面が白濁した脱灰の状態がさらに進むと、結晶構造は大きく崩れてその部分に穴があいてしまいます。そうなると、穴の中にさらにプラークが溜まりやすくなり、そのまま放っておくと虫歯が進んで、穴が段々大きくなってしまいます。

虫歯が象牙質まで達してしまうとどうなるか?

虫歯がエナメル質を溶かして、その奥にある象牙質まで達すると、虫歯の状況はより深刻になります。その理由は二つあります。

1.象牙質はより弱い酸でも脱灰してしまう

エナメル質の脱灰/再石灰化の臨界点はpH5.5~5.7付近です。ところが象牙質では、pH6.0~6.27付近の、より弱い酸性下で脱灰し始めてしまいます。

2.象牙質にはコラーゲンなどの有機成分が含まれるため

象牙質のコラーゲンなどの有機成分が含まれる構造が虫歯菌に感染して破壊されると、無機質の再石灰化のように、化学反応で元に戻ることができません。

そのため、象牙質まで到達してしまった虫歯は、感染した歯質を歯科医師が手で取り除いて、歯科材料で埋めて修復しなければなりません。

まとめ

このように、細菌、プラーク、食事、糖分、唾液、脱灰/石灰化など、様々なお口の中の環境が虫歯の成り立ちに関わっています。

「治療したはずなのに、また虫歯」ということにならないように、材料で虫歯の穴を詰めて「直す」だけでなく、生活習慣などの虫歯になった原因を改善することで初めて、本当の意味で「治った」といえるのです。

高槻クローバー歯科・矯正歯科

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