矯正歯科

インビザラインで失敗しないために知っておきたい5つの落とし穴と対策法

インビザラインで失敗しないために知っておきたい5つの落とし穴と対策法

高槻クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 髙野 祐

インビザラインにも失敗はある?

見た目が目立たない人気の矯正法にも、実は落とし穴がある?

インビザラインは透明なマウスピースで目立たず、取り外しもできるということで人気ですが、実は「失敗してしまった…」という声もゼロではありません。
例えば「思ったように歯が動かなかった」「予定より長引いた」「噛み合わせが逆に悪くなった」など、いろいろなトラブルが起こることも。

ただし、これはすべての患者さんに起きるわけではなく、いくつかの注意点を押さえることで回避できるケースが多いです。

よくある失敗例とそのリスク

よくある失敗

実際にあったインビザラインの失敗事例を紹介します。

インビザラインの失敗としてよくあるケースは以下のようなものです。

歯が予定通りに動かない
→ 治療計画通りに進まないことがあり、アライナーの追加作成(再スキャン)が必要になります。

自己判断で装着時間を守らなかった
→ 1日20時間以上の装着が必要ですが、これを守らないと治療効果が出ません。

見た目は整ったが噛み合わせに問題が残った
→ 見た目は整っていても、しっかり噛めなければ意味がありません。

アライナーを失くした・変形させた
→ 旅行や外食時にうっかり紛失して、治療計画に影響が出ることも。

アタッチメントが取れたまま放置した
→ 歯の動きをコントロールする小さな突起が外れてしまい、再装着せずに放置するとズレが生じます。

これらの失敗例は、ほとんどが「患者さんの使用方法」や「クリニックのサポート不足」によって起きています。正しく使えば、インビザラインは非常に優れた矯正方法です。

なぜ失敗が起きるのか?その背景と原因

どうして失敗が起こるの

失敗の裏には、見落とされがちな理由があります。

インビザラインの失敗の背景には、以下のような原因があります。

使用ルールの認識不足
→ マウスピースを「ただはめていればいい」と思っていると、装着時間や取り扱いの重要性を見落としがちです。

矯正が難しい症例にも使用されている
→ 骨格的なズレが大きい場合や、重度の不正咬合ではワイヤー矯正のほうが適していることがあります。

定期的な健診が受けられていない
→ 予定どおりに歯が動いているかを確認する健診はとても重要。行かないままだとズレが大きくなってしまうことも。

医師側の経験不足
→ インビザラインは診断力や計画力が問われる治療。経験の浅いクリニックでは、設計ミスが生じる場合があります。

つまり、「患者さんの使い方」と「歯科医院のスキル」の両面が関係しています。成功には、両者の協力が不可欠です。

インビザラインで失敗しやすい人の特徴とは?

失敗しやすい人の特徴

どんな人が失敗しやすいのか?事前に知っておけば対策もできる!

インビザラインは「使いやすい矯正法」として知られていますが、自己管理が大きなポイントになるため、誰にでも向いているわけではありません。ここでは、インビザラインで失敗しやすい人の特徴を挙げていきます。

インビザラインで失敗しやすい人の特徴

マウスピースの装着時間を守れない人
1日20時間以上の装着が必要ですが、うっかり忘れてしまったり、食事や会話のたびに外してそのまま…というケースでは、歯が計画通りに動きません。

自己管理が苦手な人
アライナーの交換スケジュール、保管方法、歯磨きのタイミングなどをしっかり管理する必要があります。面倒くさがりな人は注意が必要です。

定期健診に通えない人
途中で歯の動きをチェックすることが大切です。通院をサボってしまうと、ずれや不具合に気づかず進行してしまいます。

重度の不正咬合を抱えている人
インビザラインでは対応しきれないケースもあります。骨格的な問題や抜歯が必要なほどのズレがある場合は、ワイヤー矯正のほうが適していることがあります。

過去に矯正治療のリテーナー使用をサボった人
後戻りの経験がある方は、今回も装着指示を守れない傾向があるため要注意です。

この特徴に当てはまる人はどうすればいい?

まずは「正直に」歯科医師に相談することが大切です。「ちゃんとできるか不安なんですが…」と打ち明けることで、装着しやすいタイプのアライナーを提案されたり、通院サポートが手厚い医院を紹介してもらえることもあります。

また、こんな対策が有効です。

  1. スマホのリマインダーで装着時間を管理する
  2. アプリで交換日を記録する
  3. 外したらすぐ歯磨き&再装着のルールを作る
  4. 通いやすい場所の歯科医院を選ぶ

つまり、「向いていないからダメ」ではなく、「自分に合う方法で工夫すれば大丈夫」です。

成功させるために大切なポイントとは?

失敗しないためのコツ、実はこんなにシンプル!

インビザライン治療を成功させるための大事なポイントは以下のとおりです。

装着時間を守る(1日22時間以上)
→ 指定された時間着けていないと、歯が動きません。

定期健診は必ず受ける
→ 歯の動きをチェックして、必要なら早めに修正してもらいましょう。

不明点はすぐに質問する
→ 不安や疑問があるまま進めると、トラブルにつながります。

アタッチメントやアライナーの異常をすぐ報告
→ 小さな変化でも見逃さない姿勢が大切です。

信頼できる歯科医を選ぶ
→ 経験豊富な歯科医のもとであれば、治療精度も安心感もぐんと高まります。

これらのポイントを意識して行動すれば、失敗のリスクはグッと減らせます。地味だけど、地道な管理が成功のカギです。

歯科医と一緒に進めることの安心感

一人でがんばる必要はない!プロと二人三脚で。

インビザラインは自己管理の要素が強い分、不安になることもあります。でも、そこを支えてくれるのが歯科医師の存在です。

「治療計画がちゃんと進んでいるか」

「アライナーの調整が必要か」

「他の矯正法との併用がベストか」

こういった判断は、プロでないとできません。だからこそ、「相談しやすい歯科医院」との信頼関係がとっても大切なんです。

まとめ

インビザライン

不安があるなら、まずは無料相談へ

「失敗が怖い…」と思ったあなたへ。

「私の歯並び、インビザラインで大丈夫かな?」
「前に失敗したって聞いて心配…」

そんな不安を抱えている方こそ、まずは歯科医院で無料相談を受けてみましょう。最近は、3Dシミュレーションで治療後のイメージを確認できるクリニックも増えています。

まずは一歩。あなたに合った治療方法を見つけるための第一歩です。

この記事の監修者
医療法人真摯会 高槻クローバー歯科
院長 髙野 祐

2013年 岡山大学 歯学部卒業。2014年 岡山大学病院臨床研修終了

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高槻クローバー歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック